チームあこがれ(ちーむあこがれ)
千年の文化が育む、
あこがれの都へ
未来自治体全国大会2026 | チームあこがれ(ちーむあこがれ)
30年後、全国から
「京都に住みたい」と思われるまちをつくる。
千年の文化が、子どもを育てる。
親が、安心してこのまちを選べる。
まち全体で、その暮らしを支え続ける。
Chapter 1: Vision
京都が直面する3つの課題
子育て世代にとっての「あこがれ」を阻む構造的な問題を、データで読み解きます。
1.01
合計特殊出生率
8年連続低下 / 政令市ワースト水準
(出典: 京都市報道発表、2024年)
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30代転出超過: 年間1,141人
主な転出先: 滋賀県・大阪府(出典: 京都府統計、2022年)
住居コスト: 近隣都道府県の1.5〜2倍
京都市左京区4,638万円 vs 大津市2,200万円(出典: スムラボ、2024年)
子育て支援格差
医療費: 京都3歳まで vs 近隣都道府県18歳まで / 保育料: 京都月2.57万円 vs 近隣都道府県第2子無料(出典: 各自治体公式、2024年)
出生率推移(京都市 vs 全国平均)
1/12
西陣織の出荷額(30年前比)
2,014億円 → 169億円に縮小(過去最低)
(出典: 西陣織工業組合「西陣生産概況」)
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職人高齢化: 50歳以上が64%
30歳未満はわずか5.6%(出典: 経済産業省伝統的工芸品産業室、2009年)
景観規制: 6段階の高さ制限(10-31m)
2007年新景観政策、旧45m→最大31mに引下げ(出典: 京都市「京の景観ガイドライン」)
工程消失リスク:分業の連鎖が途切れる危機
桶屋250件→3件。特定工程消滅で全体停止(出典: 新潮社Foresight)
西陣織出荷額の推移
~400億円
過去負債残高
年35億円返済 / 2038年完済目標
(出典: 京都市公式・R7年度補正後)
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過去負債: R2ピーク642億→R7約400億円
令和4年度に22年ぶりの黒字化達成(出典: 京都市財政資料)
宿泊税: 62億円(R6実績)→改定後約126〜132億円
+約67〜73億円増収。ただし使途は「観光振興」に限定(出典: 京都市公式、2025年)
悪循環の構造
財源不足→支援薄→子育て世代流出→税収減→さらなる財源不足
実証: 街頭インタビュー
子育て世代15人に聞いた、京都のリアル
明石市は子育て支援が充実しているらしい
— それだけの理由で、他府県から明石に引っ越した方がいた。
30代・現在は明石市在住・他府県から転入
インサイト: ザックリした認知だけで人が動く。「子育てに優しいらしい」というブランドイメージだけで、家族が住む街を変える決断をした。これが「あこがれブランド」の威力。
子育てしにくい派が多数
京都の子育て環境に不満を感じている親が多い。医療費・保育料・住居費が他自治体と比較して高い。
他自治体の支援を知っている
明石市の具体的な支援制度を知っており、比較している。「隣の芝」が見えている状態。
「らしい」だけで人は動く
詳細を知らなくても、ブランドイメージが転入の決め手になる。「あこがれ」は政策効果を持つ。
「あこがれブランド」の威力を、京都で再現する
Success Cases
先行事例 — 京都でもできる
子育て支援で人口増加・税収増を実現した自治体の実績が、私たちの提案の裏付けです。
明石市(兵庫県)
5つの無料化で人口V字回復
主な施策
全国中核市で最高水準
29.3万→30.4万(10年連続増加)
5年間で税収21億円増
0〜4歳 +811人 / 25〜29歳 +1,692人 / 30〜34歳 +1,167人
出典: SBビジネスメディア; 東洋経済; MONEYIZM
流山市(千葉県)
ブランディング + インフラで人口増加率全国1位
主な施策
全国トップ水準の上昇率
15.2万→20.5万(2004→2022年)
2016〜2021年
駅前送迎ステーション: 利用料1回100円
出典: SUUMO; 流山市JAMP資料; ママソレ
先行事例の出生率比較
京都には、さらに大きなポテンシャルがある
明石市が子育て無料化だけで出生率を1.65まで回復させたのなら、千年の文化・世界的ブランド力・年間5,000万人の観光客を持つ京都は、より大きなインパクトを生み出せるはずです。
しかも京都には、明石市や流山市にはない独自の財源 — 宿泊税(+約67〜73億円/年)があります。
Chapter 2: Strategy
3つの重点政策
課題の構造に対して、子育て・伝統産業・財政の三位一体で取り組みます。
京都あこがれ子育てパッケージ
関西圏で最も子育てしたい街への転換プログラム
18歳まで医療費無償化
近隣都道府県水準にベンチマーク。高校生の医療費助成を新設。
保育料 第2子以降無償化
近隣都道府県の先進事例水準(第2子完全無料)に近づける市独自上乗せ。
京都版ネウボラ
妊娠から就学前まで切れ目のない支援。産後ケア事業の大幅拡充。
子育て世代向け住宅支援
家賃補助・住宅取得支援(府内定住5年条件付き補助金)。
対象: 関西圏在住の結婚・子育て世代 / 京都府内大学卒業の20代後半〜30代
主体: 京都府(制度設計・予算)、京都市・府内市町村(実施)、民間企業(雇用創出・住宅供給)
連携パートナー: 京都市子ども若者はぐくみ局、民間保育事業者、京都府医師会
Roadmap
30年ビジョン — あこがれの都へのロードマップ
3つの政策が連動して、段階的に京都を変えていく。
基盤構築期(2026-2035)
制度・財源・人材の仕組みづくり
想像してください。2035年の京都では、すべての子どもが18歳まで医療費無料で育ち、 小学校では西陣織や京友禅の職人から直接ものづくりを学んでいます。 近隣に引っ越すことを考えていた若い夫婦が「京都で子育てしよう」と決めた — そんなニュースが珍しくない時代が始まっています。
子育てパッケージ稼働。近隣都道府県と同等以上の支援水準を実現。転出超過が縮小。
KPI: 出生率1.15 / 転出超過半減(500人)
全工程デジタルアーカイブ完了。後継者100名育成。体験教育が全小学校で実施。
KPI: アーカイブ完了率100%
一般財源振替35億円を確保。行政DX推進。過去負債の前倒し返済が進捗。
KPI: 子育て財源35億円/年確保
成長加速期(2036-2045)
転入増・産業回復・財政改善の実感
2045年、京都の伝統工芸はデジタルと融合し、世界中のクリエイターが 「京都で学びたい」と集まっています。西陣織のテクスチャーがミラノのインテリアに、 京友禅の模様がパリのファッションに。そして、その工房の隣では 子どもたちが放課後に職人のおじいちゃんから糸の紡ぎ方を教わっています。
「京都で子育て」ブランドが関西圏で認知。子育て世代の転入超過を実現。住民税増収。
KPI: 出生率1.25 / 転入超過に転換
出荷額300億円に回復。中価格帯市場が定着。海外展開が本格化。
KPI: 出荷額300億円回復
住民税増収年間20億円以上。過去負債完済で年35億円の財政余力。
KPI: 住民税増収+20億円/年
成熟・自律期(2046-2055)
仕組みが自走し、京都が「あこがれ」に
2055年、京都は子育て世代の「あこがれの都」として、関西圏で最も選ばれる街になっています。 千年の文化が、子どもを育てる。親が、安心してこのまちを選べる。まち全体で、その暮らしを支え続ける。 子育て世代からあこがれられる — そのモデルを、京都から全国へ届ける。 それが、新しい京都の姿です。
「子育てするなら京都」が関西圏に定着。文化的に豊かな子育て環境が新たなアイデンティティに。
KPI: 出生率1.30 / 転入超過定着
職人平均年齢50歳以下。伝統xテクノロジーの融合モデル確立。「京都モデル」が全国の模範に。
KPI: 職人平均年齢50歳以下
宿泊税依存脱却。住民税増収で自律的財政構造を確立。「京都財政モデル」が全国参考事例に。
KPI: 自律的財政構造確立
あこがれの都、京都
Chapter 3: Execution
予算ダッシュボード
3つの重点政策を年間55-65億円で実行。宿泊税改定による間接転用モデルで財源を確保します。
年間政策予算
0
55-65億円/年
宿泊税増収
0
62億(R6)→約126〜132億(2026年改定)
子育て振替財源
0
一般財源から間接転用
過去負債残高
0
R7年度末、年35億返済中
予算配分
出典: チームあこがれ政策提案(プランシート)。各政策の中央値を表示。
政策別費目内訳
出典: チームあこがれ政策提案。金額範囲のある費目は中央値を表示。
財源フロー
観光客の一泊が、子どもの給食費になる ── 宿泊税の間接転用モデル
歳出変更計画
| 変更項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 一般財源の観光費 → 子育て費へ振替 | 35億円/年 | 宿泊税増収で観光行政が自立 |
| 既存産業振興費の統合再編 | 5-10億円/年 | 重複事業の統廃合 |
| 行政DXによる事務経費削減 | 10-15億円/年 | 10年目標。RPA・AI導入 |
| 合計 | 55-65億円/年 | 条例改正不要の間接転用モデル |
出典: 京都市公式発表「宿泊税の見直し」(2025年)、京都市R5決算概況、伊丹市DX実績の京都市規模比例換算。
想定されるリスクと対処策
政策実行に伴うリスクを事前に想定し、具体的な対処策を準備
観光業界への影響
一般財源の観光対策費(約35億円)が子育て支援に振り替えられることで、観光予算の一般財源分が縮小する可能性。
宿泊税増収(+73億円)のうち38億円を観光振興に充当。観光関連の総予算は実質維持・拡大。「宿泊税活用検討委員会」で透明性を確保。
産業振興補助金の統合
複数の産業振興補助金が「京都伝統イノベーション戦略」に統合されることで、従来の補助金を受けていた事業者が対象外になる可能性。
3年間の経過措置期間を設定。新制度への申請支援を実施。対象外事業者には代替の融資制度等を案内。
行政DXの適応コスト
RPA・AI導入に伴う業務変革により、一時的に業務負担が増加。従来のやり方に慣れた職員の適応コストが発生。
DX研修プログラムを段階的に全職員に提供。外部IT人材の採用・企業版ふるさと納税の人材派遣型を活用。効率化で生まれた時間を住民サービスの質向上に充てる。
よくある質問
政策提案に対して想定される疑問にお答えします。
1
宿泊税を子育てに使うのは条例違反では?
直接転用ではなく間接転用モデルです。宿泊税の改定で+約73億円の増収(合計約126〜132億円)を観光インフラの自立財源に充て、これまで観光に使っていた一般財源約35億円を子育て施策に振り替えます。宿泊税の使途制限(観光振興)には抵触しません。
出典: 京都市宿泊税条例(2018年施行、2026年改定)、R6宿泊税収62億円(過去最高)
2
明石市と京都は規模が違うのに比較できる?
規模差(明石約30万人 vs 京都約140万人)は認めた上で、ロジックの転用を提案しています。明石市が証明した「子育て支援→人口増→税収増」の好循環メカニズムに、京都固有の財源(宿泊税)を掛け合わせます。規模が大きい分、宿泊税収の効果も大きくなります。
参考: 明石市 出生率1.50→1.65、人口+1.1万人増
3
伝統産業の出荷額回復目標の根拠は?
西陣織出荷額169億円(2023年、過去最低)から、10年で産業基盤再構築(中間目標)、30年で500億円を目指します。呉服市場約2,240億円(2023年)の中でシェア回復を図り、中価格帯市場開拓・海外展開・体験教育需要の3軸で成長を見込んでいます。
出典: 西陣織工業組合統計(2023年)、呉服市場規模(矢野経済研究所)
4
宿泊税を上げたら観光客が減るのでは?
京都の宿泊税はR6年度62億円(過去最高)を記録しており、既存の課税でも宿泊客数は堅調です。文化観光は価格弾力性が低く、宿泊税による価格上昇(最高10,000円/泊)が旅行断念につながりにくい特性があります。ヴェネツィアなど海外都市でも観光税導入後に観光客減少は確認されていません。
出典: 京都市宿泊税収実績(R6年度)、改定後最高額10,000円/泊
5
映像を残すだけで技術継承できる?
デジタルアーカイブは「保険」としての位置づけです。本命は月15万円×3年の生活保障付き修行制度と異業種転職者の受入れプログラム。デジタル技術による記録保存と、人材育成による直接継承のセットで取り組みます。後継者不在率62.15%(東京商工リサーチ)の現状に対し、入口のハードルを下げることが重要です。
出典: 後継者不在率62.15%(東京商工リサーチ)
6
観光が落ち込んだ場合の対策は?
段階的な自立設計を組み込んでいます。Phase 1(10年)で宿泊税による一般財源35億円を確保、Phase 2(20年)で転入増による住民税の増収効果を育成、Phase 3(30年)で宿泊税依存を脱却。観光一本足ではなく、段階的に財源を多角化する設計です。
参考: ロードマップ3段階設計(Phase 1: 基盤構築→Phase 2: 効果拡大→Phase 3: 自立運営)
7
近隣都道府県がさらに支援強化したらイタチごっこでは?
補助金による競争は追随可能ですが、千年の文化体験は複製不可能です。京都の差別化は金額ではなく「子育ての質」にあります。伝統工芸体験・寺社仏閣・茶道華道など、京都でしか提供できない教育環境は他自治体が模倣できません。補助金は入口、文化体験は定着の決め手です。
8
職人の年齢データが2009年で古くない?
データの限界は認めます。ただし2009年時点で50歳以上が64%・30歳未満が5.6%だった構成は、現在さらに高齢化しています(当時50歳→現在65歳以上)。西陣織出荷額が2009年以降も下落し続け2023年に169億円(過去最低)を記録している事実が、状況の悪化を裏付けています。
出典: 職人年齢構成(経産省、2009年)、西陣織出荷額169億円(2023年、過去最低)
9
出生率1.01→1.30は本当に達成できる?
30年間の段階目標です。10年で1.30、20年で1.50、30年で1.60を目指します。先行事例として明石市(+0.15ポイント)と流山市(1.14→1.55、+0.41ポイント)があり、両市の成功要因を複合的に取り入れます。単一施策ではなく、子育て支援・伝統教育・財政改革の3政策の相乗効果で実現を目指す設計です。
参考: 明石市 出生率+0.15、流山市 1.14→1.55(+0.41)
10
「過去負債400億円」とは何ですか?
京都市が将来の市債返済用に積み立てるべき基金(公債償還基金)を、赤字補填のために取り崩してきた累積額です。京都市公式では「過去負債」と呼んでいます。ピーク時642億円(令和2年度末)から年35億円ペースで積み戻し中で、2038年度の完済を目指しています。新たな借入ではなく「将来の返済用の貯金を先食いした額」ですが、積み戻さなければ市債の満期到来時に償還資金が不足するため、実質的な返済義務があります。
出典: 京都市「本市の財政状況」、京都市 IR資料 2024年度
11
出生率が低いのは学生の街だからでは?
ご指摘の通り、京都は学生人口が多く合計特殊出生率が構造的に低く出ます。しかし有配偶出生率(結婚している女性の出生率)は全国18位で全国平均を上回っています。つまり「結婚した人は全国並み以上に産んでいる」が「結婚・定住する人が少ない」ことが主因です。だからこそ、子育て支援だけでなく「京都で暮らしたい」と思わせるブランディングを政策の柱にしています。
出典: 内閣官房「京都府少子化要因実態調査」、京都府「少子化要因 結婚」
12
構造改革10億円/年では40年かかるのでは?
10億円はデジタル化・官民連携等への投資額であり、過去負債の返済額ではありません。過去負債の返済は別軸で年35億円ペースで進行中(2038年完済目標)です。構造改革10億円の投資から生まれる財政効果は年20-25億円(業務効率化で10-15億+企業版ふるさと納税3-5億+官民連携による削減)と、投資額を大きく上回ります。
出典: プランシート、京都市「行財政改革計画2021-2025 総括」
Data & Sources
リサーチデータ一覧
政策提案の根拠となる全データを、カテゴリ別に整理しています。
合計特殊出生率の推移
京都市: 8年連続低下、政令市ワースト水準
| 年 | 京都市 | 京都府 | 全国 |
|---|---|---|---|
| 2019 | 1.22 | 1.26 | 1.36 |
| 2020 | 1.18 | 1.22 | 1.33 |
| 2021 | 1.15 | 1.19 | 1.30 |
| 2022 | 1.15 | 1.18 | 1.26 |
| 2023 | 1.08 | 1.11 | 1.20 |
| 2024 | 1.01 | 1.05 | - |
出典: 京都市「令和5年京都市の合計特殊出生率」2024年; 日本経済新聞 2025年
人口移動(転入転出超過)
30代の流出が特に顕著
| 対象 | 転出超過数 | 年度 |
|---|---|---|
| 京都府全体(全年齢) | 2,034人 | 2022年 |
| 京都府(30代) | 1,141人 | 2022年 |
| 京都市(全年齢) | 1,339人 | 2022年 |
| 京都府(2023年) | 2,635人 | 2023年 |
出典: 総務省「住民基本台帳人口移動報告 2023年結果」; 京都府統計 2022年概要
子育て支援比較(京都 vs 滋賀)
滋賀県「子どもまんなか社会」が転出の一因
| 項目 | 京都市 | 滋賀県 |
|---|---|---|
| 医療費(高校生) | 対象外 | 500円/回 |
| 保育料(第2子以降) | 世帯収入連動 | 完全無料 |
| 中古マンション | 4,638万円 | 2,200万円 |
| 非正規雇用率 | 31.0% | - |
出典: 各自治体公式 2024年; スムラボ「滋賀県マンション相場」2024年; 経済センサス 2021
VISION 2056
千年の文化が育む、
あこがれの都へ
30年後、全国から
「京都に住みたい」と思われるまちをつくる。
千年の文化が、子どもを育てる。
親が、安心してこのまちを選べる。
まち全体で、その暮らしを支え続ける。
子育て世代からあこがれられる
そのモデルを、京都から始める。
京都あこがれ子育てパッケージ
医療費18歳無料・保育料第2子無料・給食費無償化
京都伝統イノベーション戦略
デジタル工房・体験観光・後継者育成の三位一体
財政構造改革
宿泊税の子育て転用で持続可能な財源を確保
チームあこがれ — 未来自治体全国大会2026